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2013年8月23日金曜日

副甲状腺とは。 ご存知ですか??

皆さん お盆はどのようにすごされたのでしょうか。
まだまだ、蒸し暑い日が続いておりますので熱中症などに気を付けてください。

ところで、「副甲状腺」をご存知でしょうか??
私たちのクリニックは、甲状腺・「副甲状腺」専門です。

甲状腺は、TVや雑誌などで話題になることも多く、関心のある方も少なくないと思いますが、「副甲状腺」という臓器については初耳!!という方も多いのではないでしょうか。


副甲状腺とは甲状腺の裏や近くに上下左右4つある、独立した臓器です。ひとつが米粒くらいのとっても小さい臓器です。
甲状腺の補佐役のような名前ですが、副甲状腺は独立した臓器です。副甲状腺ホルモン(PTH)を分泌して血中のカルシウムの濃度を調節するのです。

「カルシウム」と聞くと、骨の材料で不足すると骨粗鬆症に、、、、というお話はよく聞くと思います。もちろん、カルシウムは丈夫な骨の維持に大切です。ですが、血液の中に溶けているカルシウムイオンの濃度がきちんと維持されていることは、体の様々な機能を調節するのに大変重要です(心臓・筋肉・神経などではカルシウムイオンのやり取りが必要なのです)。副甲状腺の働きによって血液中のカルシウムイオンの濃度は大変狭い範囲で一定に保たれています。


副甲状腺疾患は、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌される副甲状腺機能亢進症という病気が主なものです。この病気は病的に腫大した副甲状腺を手術で摘出することが基本的な治療になりますので、私たち内分泌外科医が専門にしているというわけです。

副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、高カルシウム血症、骨粗鬆症、尿路結石、消化性潰瘍、口渇(のどがかわきやすい)、食欲不振などの症状をきたします。最近では、血中のカルシウム濃度が簡単に測定できるため人間ドックなどの検診で普通に受けた採血の項目の中に入っていることも多いと思います。まったく症状を自覚していなくても検診で高カルシウム血症を指摘された時は、副甲状腺機能亢進症を疑って検査することをお勧めします。

 
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