飯原院長が 日本尿結石症学会 第23回学術集会にて
特別講演『異所性副甲状腺腫による副甲状腺機能亢進症』
のお話しをさせていただきました。
副甲状腺機能亢進症では、高カルシウム血症、骨粗鬆症、尿路結石、消化性潰瘍、口渇(のどがかわきやすい)、食欲不振などの症状をきたします。
患者さんの中には、繰り返す尿路結石の通院中に副甲状腺機能亢進症と診断される方もいらっしゃいます。
また、講演のお題にある「異所性」副甲状腺腫とは、正常の位置にない病的副甲状腺を言います。副甲状腺は正常では甲状腺の周囲にあり、大きさは米粒程度ですが、病的な副甲状腺は腫大し大きくなっています。
もともと正常の位置に病的副甲状腺がなければ甲状腺の周りをいくら探してもみつからない、ということになります。病状から治療(手術)が必要と判断されれば、病的副甲状腺の場所を確認する検査を行うのですが、このときに異所性副甲状腺腫の可能性も念頭において評価を進めます。
副甲状腺の手術では、病的副甲状腺の場所・数、病状などを総合的に評価した上で術前評価を行ったり周術期管理を行ったりすることが大切なのです。